青木 愛

「介護なめんな!!」

介護の仕事に携わって4年、先日初めてご利用者に言われた言葉です。
末期がん独居男性のターミナルケアが開始され、朝昼夕の1日3回、排泄介助と買い物代行、洗濯代行などの家事支援のサービスです。男性には身寄りがなく、6畳一間に一人暮らし。在宅での看取りを希望されているので、万が一の事も視野に入れながらの緩やかなサービス、、、、そんな心穏やかなものではありませんでした。男性の気性は荒く、「おい!何しに来た!とっとと(オムツ)代えてくれよ!何やってんだよ!」寝たきりながらも基本的に戦闘態勢。
ある時、訪問時間の伝達ミスにより通常より1時間遅く入室してしまった際には、「何時だと思ってるんだ!!にこにこしやがって。介護なめるな!!!」怒号が飛びました。私は介護の仕事に対し真面目にやってきているし、そこまであなたに言われる所以はない、なんだこのわがままじじい!と内心思ったりもしていました。
しかし、排泄のサービス開始直後、オムツ、ズボンを通過し布団までしかも背中の方まで失禁していた事を知ることに。冷たく気持ち悪い状態で我慢させてしまったことを思うと、大変申し訳ないことをしたと思う気持ちと共に、言い方はどうであれ、たかが1時間されど1時間、彼にとっては布団の上が生活のすべて、失禁のリスクに対する考え方は甘かったと「介護なめんな」が改めて胸に突き刺さりました。そして先日の朝、お一人でひっそりと旅立たれました。
私個人として彼に出来たことは数回の排泄介助だけでしたが、介護の仕事はその人の清潔保持や食事などの生活援助だけでなく、本当に求めることの手助けをすることです。
介護への向き合い方を今一度正してくれたことに感謝です。